STRICTA(鍼の臨床試験における介入の報告基準)

STRICTA:
鍼の臨床試験における
介入の報告基準

2003.10.2.
2003.12.3一部訂正
全日本鍼灸学会研究部長 川喜田健司
筑波技術短期大学附属診療所 津嘉山洋、山下仁

STRICTA(Standards for reporting interventions in controlled trials of acupuncture)の日本語版(津嘉山洋、山下仁共訳)を以下に掲載いたしました。従来、臨床試験の報告スタイルの標準としてはCONSORT声明がよく知られています。しかし、鍼の臨床試験には介入方法の特異性の問題があり、CONSORT声明では十分にカバーされていませんでした。そこで、鍼の臨床試験に関する論文の質を向上させるために、鍼の介入方法の記載に関する基準として、英米の雑誌の編集者を中心とするグループによって提案されたものが、STRICTAです。
この報告基準の使用によって、将来のデータ統合や臨床実践に役立つ、より厳密な試験デザインや良質なデータ、そして堅固な結論がもたらされることが期待されます。ご活用ください。

STRICTAグループのメンバー
経験を積んだ鍼灸師と研究者の国際的なグループが2001年7月2~4日に英国のエクセター大学に集まり、STRICTAを起草し、この領域の雑誌に採用することを促す計画を立てました。このグループに参加したのはBirch S(オランダ),Bovey M,Budd S(英国)、Hammerschlag R(米国),Hopwood V(英国),Kawakita K(日本),Lao L(米国),Lewith G(英国),MacPherson H,Mills S(英国),Romoli M(イタリア),Sherman K(米国),Pancucci S,Trinh K(カナダ),White A(英国),Zaslawski C(オーストラリア)からなるメンバーです。

STRICTA(鍼の臨床試験における介入の報告基準)のためのチェックリスト
Japanese version of STRICTA statement
項目 介入 記述すべき内容 記載ページ
1 鍼灸治療の理論 鍼治療の方式
治療の理論(例:弁証、脊髄分節レベル、トリガーポイント)および治療の個別化(訳注:患者によって刺鍼部位や刺激方法を変えること)
理論の根拠となった文献など情報源
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2 刺鍼の詳細 使用した刺鍼点(片側/両側)
刺鍼した鍼の本数
刺入深度(例:組織レベル、mm あるいは寸)
誘発した反応(例:得気、筋収縮)
鍼刺激の方法(例:マニュアル、電気)
置鍼時間
使用針の種類(太さ、長さ、製造元あるいは材質)
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3 治療計画 治療回数
治療頻度
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4 補助的介入 鍼以外に用いた介入(例:灸、吸角、生薬、運動、生活指導) q_
5 鍼治療者の経歴 訓練期間
臨床歴の長さ
対象とする健康状態に対する専門性
q_
6 コントロール群 コントロール介入に期待した効果および研究仮説に対する適性、もし適切なら被験者のブライデイング(例:刺激効果のあるコントロール、最小量の刺激の刺入する偽鍼または刺入しない偽鍼、効果のない不活性刺激)
治療およびコントロール介入に関して患者に説明した内容
コントロール介入の詳細(項目2と同様の正確な記述、あるいは鍼と異なる刺激であれば他の事項についても)
コントロール介入の選択を支持する文献など情報源
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津嘉山洋、山下仁鍼の臨床試験におけるデザインと報告に関する統一規格:STRICTAグループとIARFの勧告
全日本鍼灸学会雑誌、2002;52(5):582-586より一部修正

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