設立趣意書

公益社団法人
全日本鍼灸学会
設立趣意書

日本鍼灸医学会と日本鍼灸治療学会は時代の要請をふまえて発展的に改組し、ここに社団法人日本鍼灸学会を設立することと致しました。

鍼灸医学は三千年前中国に発祥し、我が国に伝来してすでに千五百年の歴史を有しております。その人類に対する貢献も大でありました。

日本鍼灸医学会は、1948年(昭和23年)に前身である日本鍼灸学会が創設され、1975年(昭和50年)に医学研究者を導入することを目的として発展的に解消した後、日本鍼灸医学会と改名されたものであります。

日本鍼灸治療学会は,1951年(昭和26年)に鍼灸臨床を医術から医学へ発展させることを目的として創設されたものであります。

両学会は過去30年間にわたり鍼灸医学発展のため、学術集会、会誌の発行、関係諸機関、国内における諸学会との交流、中国をはじめとする外国の諸学会との国際的交流等、多彩な活動をくりひろげてきました。

しかしながら近年、諸外国における鍼灸医学及びその関連領域の科学の進歩にはめざましいものがあり、我が国においても鍼灸医学の価値が再認識されてきています。しかも、諸外国や国との窓口を必要とする諸問題も増加しており、これらに対応しうる鍼灸医学の学会は未だ確たるものはなく、法的地位を有する学会の必要性が望まれております。また、今後鍼灸医学が社会の要求に適確に対応して行くためには、西洋医学者と鍼灸師が相互に力を合わせて鍼灸医学の研究を進めなければならないことは申すまでもありません。

以上のような時代の要請をふまえ、従来の日本鍼灸医学会及び日本鍼灸治療学会を発展的に改組し、ここに社団法人全日本鍼灸学会を設立することにより、鍼灸医学を統合一本化し、我が国の鍼灸医学の中心として、国や諸外国との窓口として活動していくことが当学会の義務でもあり、責任であると感ずるものであります。

よって、ここに社団法人の設立をはからんとするものであります。

1980年(昭和55年)1月6日
設立代表者 高木健太郎

鍼灸師・医師・研究者・
学生・賛同される方へ

入会のご案内 学術大会・
研修会
学会認定