理事会便り①(2022年11月6日開催理事会)

2022年12月

〜 理事会便り① 〜

会員各位

会長 若山育郎

理事会の議事録に関しては、学会誌後付けの会報で適宜掲載しておりますが、会員の皆様に必要事項をお伝えするため、もう少し簡潔に説明した「理事会便り」を掲載いたします。

★ 2022年11月6日(日)開催 第4回理事会

1.学会誌8月号発刊遅延
会員の皆様には、学会誌第72巻3号(2022年8月号)の発刊が大幅に遅れたことにより大変ご心配とご迷惑をおかけしました。理事会として深くお詫びいたします。理事会は、本件を重大な事態と捉え、まず、発刊遅延の要因の一つに編集作業があると考えられることから、編集部における編集過程の見直しと再発防止策を策定することといたしました。また、本件を編集部だけの問題とせず、理事会全体で対応してまいります。その一環として、すべての部門の事業計画について実施期限(milestone)を明示し、その期限を厳守することを決議いたしました。

2.若手会員・鍼灸師、生涯学習を目指す会員・鍼灸師の皆様の学会事業への積極的参画の促進
若手研究者の育成、また、学び直しの時代であることを鑑みて、以下の2点を検討中です。詳細及び導入時期については追ってご案内いたします。
1) 大学院及び教員養成課程の学生を対象にした、学会発表、筆頭著者としての論文投稿など正会員と同じ特典を担保した上での、年会費、学術事業参加費等の割引制度
2) 学部学生、専門学校学生の支部学術事業参加費の適正化と全国一律化

3.学術大会、支部学術集会における一般演題発表の活性化
支部学術集会の一般演題で発表した研究を、二次発表であると明示した上で、全国学術大会で発表することを可能とします。また、その逆、すなわち、学術大会で発表済みの研究を支部学術集会の一般演題として発表することも可能とします。2023年度神戸大会から導入いたします。

4.学会誌の電子化に向けての検討
学会誌のうち、『JAM(Japanese Acupuncture and Moxibustion)』は、当初からオンライン誌ですが、『全日本鍼灸学会雑誌』についても電子化を検討中です。その判断の根拠を収集する目的で、2023年度事業として、学会誌電子化に関する会員アンケートを実施いたします。

5.将来の鍼灸カルテの電子化に向けての検討
現在、我が国における鍼灸カルテは、ほぼ紙媒体です。しかし、将来のことを考えるとカルテの電子化は必然的な流れと考えられます。医家の電子カルテは、現在、大病院でこそ90%以上で導入されていますが、一般病院では約60%、一般診療所では約50%にとどまっています。また、医家の電子カルテでは標準参照仕様が策定されておらず、それぞれのベンダーが独自に開発したカルテが流通しているため、全国的なデータの統合、統計解析などができる状況にはありません。
鍼灸界では、これを踏まえて、将来の鍼灸電子カルテ共通プラットフォームとしての標準参照仕様を策定する目的で、2学会(全日本鍼灸学会、日本伝統鍼灸学会)、2業団(日本鍼灸師会、全日本鍼灸マッサージ師会)、2教育団体(東洋療法学校協会、鍼灸学系大学協議会)のメンバーから成る「鍼灸電子カルテ標準参照仕様策定のための会議(鍼灸電カル会議)」を2022年2月に、同作業部会を8月に立ち上げました。
鍼灸電カル会議並びに同作業部会では、将来の共通プラットフォーム策定のためには、まず、現状把握が需要であると考え、現在、以下の2つの事業を進めています。すなわち、①全国の鍼灸カルテを収集し分析する事業、②全国の鍼灸師を対象に鍼灸カルテに関するアンケート調査を実施する事業を計画しています。いずれも、分析結果を公開する予定です。また、アンケート調査は、学会Webにてgoogle formを用いてオンラインで実施予定です。アンケートの準備ができ次第ご案内しますので、是非ともご協力をお願いいたします。

以上

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