2024年3月1日
『鍼灸学系大学教育モデル・コア・カリキュラム』に対するご意見のお願い
会長 若山育郎
会員各位
鍼灸学系大学協議会(矢野忠 理事長)では、2017年からモデル・コア・カリキュラム作成委員会を発足させ(坂井友実 委員長)、コロナ禍を乗り越えて検討を重ねてこられました。その成果である『鍼灸学系大学教育モデル・コア・カリキュラム』について、本学会会員にコメントを求める依頼がありました。
コメント期間は2024年3月1日〜31日の1か月間です。詳細は以下の依頼文章をご覧ください。ご協力のほどよろしくお願いします。
令和6年2月吉日
(公社)全日本鍼灸学会
会長 若山育郎 様
鍼灸学系大学協議会
理事長 矢野 忠
コアカリ委員長 坂井友実
『鍼灸学系大学教育モデル・コア・カリキュラム』に関するパブリックコメントの募集について
1.鍼灸学系大学教育モデル・コア・カリキュラム作成の背景と意義
周知の通り、「あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師等に関する法律」(第2条)には、文部科学大臣の認定した学校又は厚生労働大臣の認定した養成施設において解剖学、生理学、病理学、衛生学など、あん摩マッサージ指圧師、はり師又はきゅう師に必要な知識及び技能を修得した者に、国家試験の受験資格を与えると記されています。しかし、国家試験の受験資格は「あん摩マッサージ指圧師、はり師及びきゅう師に係る学校養成施設認定規則」に記載があるものの、鍼灸師に必要な知識・技能の具体的項目と到達目標については明記されていません。また、卒業時に鍼灸師が最低限の修得すべき項目も触れられておらず、それらは教育現場に任されているのが実情と思われます。
そのような状況では、教育の内容や質について学校間で差異が生じることは必然であり、ただ一つ共通目標は、国家試験の合格であり「国家試験出題基準」が教育内容の代替として用いられているのが現状と思われます。
現行の「国家試験出題基準」は、教育現場で使用している教科書(特別支援学校の理療科および東洋療法学校協会指定の教科書)を参照して作成されたもので、その内容は教科書の項目を大・中・小項目として整理したものに過ぎず、教育現場では海図なき航海のごとくであります。
また、「はり師又はきゅう師となるのに必要な知識及び技能」とは何か、そして、どのような知識・技能を修得すればよいのか、といった基本的な検討が無いまま教育は進められており、これらを直視し、鍼灸教育の基礎・基本に立ち返ることが今、強く求められていると思われます。このモデル・コア・カリキュラムは、その鍼灸教育の基礎・基本に立ち返る一助として、学習者が習得すべき知識・技能をさまざまな学修目標として位置づけ作成したものです。鍼灸教育における海図ともいえるモデル・コア・カリキュラムの作成は、極めて重要かつその意義は大きいと思われます。
つきましては、今回のモデル・コア・カリキュラムを一層充実させるために、貴団体会員各位からコメントをいただきたく存じます。ご周知とともにご協力いただければ幸甚です。
2.パブリックコメントの目的
今回の『鍼灸学系大学教育モデル・コア・カリキュラム』を幅広く紹介し、初版の作成に向けた基礎的資料として活用することが目的です。
3.パブリックコメントの記入方法
モデル・コア・カリキュラムの全文は、「鍼灸学系大学協議会」ホームページにアップロードしているPDFまたはテキストファイルをご覧ください。
パブリックコメントは、本ホームページにリンクしているGoogle formsからご意見をいただきたく存じます。
※「鍼灸学系大学協議会」ホームページ:https://jsacu.web.fc2.com/
4.募集期間
令和6年3月1日(金)~3月31日(日)
5.注意事項
①匿名によりパブリックコメントを実施いたします。
②募集期間終了後に提出されたご意見については原則、提出意見として取り扱いません。
③提出されたご意見を公表する場合、必要に応じ整理・要約することがあります。
④提出されたご意見を公表することで、第三者の利益を害する恐れがあると判断した場合、提出意見のすべて、または一部を削除することがあります。
6.お問い合わせ先
河井正隆(明治国際医療大学)、m_kawai@meiji-u.ac.jp